激ガスの宮之浦岳山頂を後にし、焼野三叉路へ下ります。
この後、永田岳に向かう予定だったのですが、この天候だと景色は望めそうになかったので、
「んじゃ、端折りますかー時間もおしてるしー」って夫婦会議してる最中、
周囲の登山者らからどよめきと歓声が!
何が起こったかとゆーと、
これまで、ガスでその姿すら拝むことが出来なかった永田岳、
ですがこの時、ガスが一瞬のうちに晴れ、その姿を見せはじめたのです。
そらーもー皆さん「やべー、やべー」言っておられました。
我々も「やべー、やべー」言いながら一路、焼野三叉路を目指します。
その下りの最中にもガスは薄くなり、永田岳の姿はよりクリアーに。
こりゃ、行くしかないでしょー!永田岳!
そう息巻いた次の瞬間、
再びガスのベールが永田岳を覆い始めます凄いスピードで。
うーん、こりゃダメか永田岳、やっぱ登らず端折ろうかしら。
時間の都合もあるので、行くか行かまいか、悩むところ。
取り敢えず焼野三叉路目指し道を急ぎ進みます。
で、ふと、永田岳を見上げてみると・・・、
ぱっかーん!
あら、うっそーん、マージでー。
もーよく分かんないんで取り敢えず登りますかと決め、永田岳に向かいGO!GO!する事に。
焼野三叉路付近でふざけている頃の永田岳はこんな、また少しガスがではじめてます。
焼野三叉路到着、一路、永田岳へ!
ザックはデポったのですいすいうひょうひょ。
それにしても素晴らしい眺め、ガスも無く順調、
あのピークに、徐々に近づくセヨ。
ところがどっこい、取り付きはじめた辺りから山頂からガスが垂れ込み始めます。
目指す山頂は霧のなか。
山頂目前、木段を登り、
直下の大岩をロープでよじ登り、
辿り着いた山頂は、
3年前登った時と同様、真っ白の世界…。
ガスまみれ。
「待っていればガス晴れるかも」
と、諦め悪くうだうだ岩の上で待っていると…。
白一色だった中空に突如、青い空が現れ、
空の青とガスと雲の白が、ダイナミックなスピードで移動をはじめ、
強く吹く風が、山腹を覆っていたガスを薙ぎ払い、
素晴らし過ぎる景観が、我々の目の前に姿を現しました。
北面に視界を移すと障子岳の、紅葉した見事な岸壁。
そして何よりも、
正面には先ほど登った宮之浦岳の、その雄大な姿がどーん!
「こーりゃ、やーべー」
と、宮之浦岳の姿にうっとりした次の瞬間、
今度はガスが勢いよくうねり、視界を奪います。
辺り一面真っ白の世界に逆戻り。
「もう一回!」
願いつつまた暫し待っていると…、
再び空が現れ・・・、
ガスが猛スピードで流されてゆき・・・、
綺麗だよ!宮之浦岳!
さっきよりも、一層、クリアーに晴れ渡った空と景色が眼前に広がりました。
うっとりもうっとり、素晴らしい体験を得ることが出来た永田岳山頂。
ドラマチック永田岳。
で、下山。
グッバイ永田岳山頂。
焼野三叉路にザック取りに帰る途中、目指す先を見やると、
宮之浦岳の山腹から続くその先の平石岩屋、さらに先にはうっすらと坊主岩まで確認できます。
あの稜線を全部歩きます。
ズーム。
つづく。