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Posted by naturum at

2015年11月03日

屋久島2015partⅡ④

ビャクシン沢を渡り、みはらし台の大岩直下に到達、
ロープを伝って登ってみると、

まず、目に飛び込んでくるのは、

奥岳の大パノラマ!

黒味岳、投石岳、安房岳、翁岳(左から)。

投石岳、安房岳、翁岳をズーム。
独特な山頂を持つ翁岳の、左奥に佇むのは宮之浦岳、かな?

そして、翌朝に登る予定の黒味岳。

目線を反時計回りに移してゆき、花之江河側へ、
遠くに高盤岳、山頂にはお馴染みのトーフ岩。

体を左回転させ、さらに目線を移して東側、
これまで歩いて来た森を一望。
稜線の中央のこんもりが1599mのピークでしょうか。
写真奥には前岳の一群がうっすらと浮かび、

そのうちのひとつ、峻嶺な山容を見せるのは、

愛子岳。
ひとつ、ひとつ、ピークを確認する度に、
なんとも言えない興奮に胸が躍る、凄まじい展望が360度から迫ります。
岩の上は風が強く吹き付け、頭上には青く広がる空と差し込む光、
雲は朦々と広がり絶えずその姿を変え、頂を隠したり垣間見せてくれたり。
屋久島の、天空のショーに心震わされる時間が流れます。

たっぷりと愉しんだら岩を降り、

みはらし台を巻く道に続きます。

そこからまた1時間ほど、

緩やかに少しずつ高度を上げ、

16:24、石塚小屋に到着。
ヤクスギランド出口より、ここまで6時間弱、
素晴らしい森にどっぷりと浸れた時間でした。

さて、本日の石塚小屋、開けてみたらなんとも嬉しい貸し切り。
屋久島7回目にして、初の小屋泊体験。

ザックを投げ出し、まずは水場へ。

花之江河方面へ5分ほど、水場到着。
石塚小屋は4年前にも利用した事あったので、
(と言ってもその時は大雨のなかテント泊でしたが…)
水場の場所も覚えてました。
が、水量は少な目、2lを汲み上げるのにかなり苦労しました。
水の島、屋久島にしては珍しい体験、晴天が続いてたからかなー。

再び小屋に着いたら荷物を広げて、

着替えて、休み、食事を摂り、三岳を飲み、
貸し切りの小屋泊タイムをエンジョイ。

花之江河歩道を無事に歩き通す事が出来、
緊張から解放されると同時に、込み上げてくる達成感、
そんな諸々に浸りつつ、眠りに落ちるのでした。

つづく。  


Posted by なおさく at 09:54Comments(0)花之江河歩道

2015年10月31日

屋久島2015partⅡ③

大和杉との対面の、余韻に浸りつつ、先へ。

道はこの後も、
アップダウンを繰り返しながら徐々に高度を上げてゆきます。

木々の迫力は依然として圧倒的で、

気持ち良い森歩き。

大和杉から40分ほど、
道は下りに変わり沢の流れる音が聞こえてきだすと、

ビャクシン沢に到着。
増水時は渡渉困難となるこの沢ですが、

この日の水位はとても低く、透明な水に空が映るほどの穏やかさ。

その景観はとても静かで美しく、まるで時が止まったかの様な静寂。

所々に見られる、
ポットホールと呼ばれる、水流による浸食によって出来る甌穴が、
より、神秘的な風景を演出していました。

心をさらわれる素晴らしい景色に、思わず見とれてしまいます。

ビャクシン沢を渡ると、
これまで北西に向かって伸びていた道は、一旦東に進路を変え、

その後、北東へ、
そうしてUの字を描くように大きくターンし、再び西へ向かって伸びてゆきます。

そんな分かりにくい道上にもテープはしっかりと付いていて、
迷うことはありませんでした。

コースが西へ向いて伸びたら、

だらだらとアップダウンを経て、

一旦、石塚小屋の標高と同じ1600m付近まで高度を上げ、

まただらだらと徐々に高度を下げながら道が続きます。

ビャクシン沢を超えてからが、とにかく長く険しく感じられる道のりでした。

そんなこちらの疲労とはお構い無しに、
相変わらずの勢いでその生命の力を見せつける、

迫力の木々達にいちいち感嘆して進んでると、

ビャクシン沢を超えてから1時間半の15:23。
フラットな道の先に見えてきたのが、

お待ちかね、みはらし台の大岩。
この大岩の上には、

「みはらし台 みんなの自然を 大切に」
こんな、どこか子供じみて呑気な感じの文言からは到底想像できない、
凄まじい光景が広がっていました。

つづく。  


Posted by なおさく at 13:06Comments(0)花之江河歩道

2015年10月27日

屋久島2015partⅡ②

番屋峯キャンプ場を後にし
バスに揺られることおよそ40分、

10:00、ヤクスギランド到着。
3年前、太忠岳を登る際にも訪れたヤクスギランド。
その時は150分コースを蛇紋杉まで辿り太忠岳登山道へ入ったのですが、
今回はより短い時間で花之江河歩道入り口に到着する為、
ランド出口より入って順路を逆に進みます。
案内図順路の一番左端、三根杉の手前からが花之江河歩道への入り口です。
協力金300円を受付で支払い出口より入る旨を伝え、

ヤクスギランド入場。
ヤクスギランドの標高は1000m、今日の目的地である石塚小屋は1600m。
単純標高差は600mだけど、地形図を見る限り、そう楽に辿り着けそうも無く、
長くて険し道のりのスタート。

なのですが、
そんな緊張感を忘れてしまうくらい、
やっぱりヤクスギランドの景観は素晴らしくうっとり。

これは仏陀杉。
直に見ると迫力迫の存在感。

沢津橋。
この吊り橋からの景色はとても綺麗。

見下ろせる荒川の清流が美しいのと、大きな花崗岩の迫力に息をのみます。

苔ふかふか。

ヤクスギランドをエンジョイしつつ歩くこと30分弱、

花之江河歩道入り口に到着。
一旦、ザックを下ろしてすぐ先の三根杉を鑑賞し、

いよいよ花之江河歩道へ。
尾之間歩道に続いて、まだ屋久島の歩道二つ目な自分、
不安と期待が入り混じり、やっぱり最初はドキドキです。

最初は恐る恐る。

道迷いの事例などもネットにあがっていたので、
果たして自分に歩けるのか、一抹の不安がありましたが、
短い間隔で随所に付けられたピンクテープが、そんな不安を吹き飛ばしてくれました。
数は尾之間歩道のそれより格段に多く、テープ自体もまだ新しさがのこっていて、
恐らく、ここ何年かのうちに取り付けられたのでしょう。
お陰様です、感謝です。

そして道は、思わず目を奪われる巨木が立ち並び、

それはそれは素晴らしい、魅惑の森を成していました。

二本のモミの巨木が作る、天然のゲート。

頭上は木々が多い茂っているのですが、
時折その合間から見える青空、お天気が良くて日差しが気持ちいいー。

枯存木もこの迫力。

優しい日差しが降り注ぐ森。

うっとり感嘆しつつ歩くこと1時間半、
屋久島の歩道には珍しく、整備された木段の道が現れました。
「あ、来たなー」と思ったらやはり、

すぐ先には大和杉への分岐が。
花之江河歩道を歩く際にとても楽しみしていたのが、この大和杉を見る事。

わくわくしつつ分岐を下ってゆきます。

標高1260mの森の奥にその身を構える大和杉は、
樹高34.9m、胸高周囲10.2m、樹齢3,000年~4,000年。
縄文杉に次ぐ屋久島第2の巨樹。

ですが、そんな数字のデータなんてどうでもよくなるほど、
目の前にした大和杉の存在は圧倒的も圧倒的。

空に向かってスラリと伸びた幹は高く、美しく。

他の屋久杉と異なり、淡い茶色をした木肌には深い皺が刻まれ、
生きた長い年月の様々を物語っている様で、荘厳さを漂わせていました。

他に登山者もおらず、独り占め鑑賞。
この、大木との対面を、
静かにゆっくりと、心ゆくまで愉しんだのでした。

つづく。  


Posted by なおさく at 10:38Comments(0)花之江河歩道