2016年10月10日
屋久島2016partⅡ⑥
~下山~
9月18日、4:00、起床。
花山歩道を登り、永田岳を目指した昨日の疲れも無く、普通に目を覚ます。
同宿2名はまだ眠っている様なので、静かにコーヒーを沸かして、飲む。
撤収作業と身支度へ移る、濡れた荷物、ウェアの事を考えると気が重い。
タイツとズボンはびしょびしょなので着る気がしない、
防寒用に持って来ていた、モンベルのレッグウォーマーとパンツを履いて、
その上からレインウェアのズボンを履く、ヘンな感じだ。
準備が整った、でも5:30はまだ暗く、少し待つ。
夜がうっすらと明けて来た6:00前、鹿之沢小屋を出発。
下山開始。
昨夜、雨は強く降り続いていて、
今朝も、雨脚は弱まったものの、依然降り続いている。
朝の森はまだ暗く、暫くはヘッ電を点けたままの下山。
写真が無いので正確な時間は、いまは分からないけど、
大石展望台にはかなり早いペースで到着した。
そして、ハリギリの大木にもう一度出会ったのは、

7:38。
雨に濡れた姿もまた良くて、思わずスマホを取り出して撮影。
下山のペースは速かった様で、花山広場にも拍子抜けする程あっさり到着。
登ってきたあの時の苦労を、心地よく裏切りながら早足で下り進む。
標高830m付近、カスミ谷展望台で休憩。
最後まで取っておいた焼きそばドッグは、
ザックのなかで完全に潰れていたけど、朝から何も食べていなかったので格別。
また蜂がぶんぶんと飛び回っている、登りのときも此処で蜂が飛び回っていた。
怖いので、先へ。先月の龍神杉ビバークで実は蜂に刺された。
標高800mを境に、嘘のように天候が一変。
雨は止み、陽が差してきた。
下り進んでいると、暑さが込み上げてくる。
レインウェアやその下に着ていた薄手のシェルを脱ぎ、Tシャツに。
下は脱げない、脱ぐとパンツにレッグウォーマー姿だからだ。
暑さを感じると同時に、急に疲労も感じだしてきた。
もう少しで下山も完了、時間も気になるし、先を急ぎたいところだけど、
思った様に足が進んでくれない。
序盤よりも大幅にペースを落としつつ下る。
登山道にうっすらと沢の流れが横切っている、
上流に目を向けると小さな小さな滝の様に、水が流れ落ちている。
ザックを下ろし登山道を少しだけ外し、顔を洗ってクールダウン。
水も飲む。
粉エリアス(粉のアクエリアス)で無く、真水が喉に心地良い。
そこからまた歩き始めるとすぐに、渓谷の水の流れる音が聞こえだしてきた。
大川林道に沿って流れる、大川の川鳴りだ。
標高540m、花山歩道入口はもう近い。
下り疲れた足を一歩、一歩進めて、
そうして、最後、急な下り階段の様な道を抜けたら、
そこは花山歩道入口。
10:26、到着。
6:00に鹿之沢小屋を出発して4時間26分、割と良いペースに満足。
ここで終わりなら良いのだけど、今日のゴールは栗生橋バス停。
13:39発のバスに乗る事だ。
この花山歩道入口から大川林道を経て、さらに県道を1時間近く歩く。
まだ終わらない。
ズボンを平地用のズボンに履き替える、登山靴はまだ脱げない、
平地用のAdvocateではこの大川林道は歩けないからだ。
着替えと休憩、あとヒルを落とす作業に20分以上かかってしまった、
急ぎ足で大川林道を歩く、再スタート開始。
天候は晴れ、気持ちの良い風が抜けていくなか、時間を気にしつつただ歩く。
登山道とはうって変わった、歩きやすい道はありがたいのだが、
歩けど歩けど、標高は下がらず、長い林道の消化が一向に進まない。
途中、猿の群れに遭遇。
おとなしそうなヤクザル達のなかにひと際タチの悪そうなのが一匹。
目を逸らして、なるべく遠くを横切ろうとするも、
軽く威嚇されながら追いかけられてしまった。
怖かったー。
時間が気になる。
13:39発のバスに間に合うには、12:30までにはこの大川林道を抜け出たい。
高度計を見ると150m、大川林道入口は標高24mと記憶していたのでまだ先は長い。
登山道と違い、この、大川林道の標高を100m下げるのは時間が掛かる。登りで学んだ。
時間、厳しいかな?と思い始めたその矢先、

大川林道の入口に飛び出した。
あれ?標高は124mを指している。
これまでほぼ正確に近い高度を示していた今回のSUUNTO。
ここに来て乱れたか、記憶していた標高24mと言うのが間違っていたのか。
とにかく、着いた。
時刻は12:09、目標時間内だ。
靴も履き替えTシャツも着替えて、ボディシートで体を拭くと、
登山が終わり、平地の移動へと切り替わったのだと、開放感を感じた。
そうして、登り一辺倒の県道78号線をひた歩き、
出発地点である屋久島青少年旅行村を過ぎると、道は下りに。
七五岳を眺めながら、呑気に歩いてゆくと、やがて新栗生橋に至る。
この橋を渡ったところがバス停、今回の山行の終わりだ。
12:48、栗生橋バス停に到着。
13:39発のバスには余裕で間に合った。
ザックを投げ下ろしてエスマートへ、
サイダーを買って栗生川の堤防まで下り、日陰に座ってそれを飲み干す。
終わったー、とても長かった。
~エピローグ~
定刻通りにやって来たバスに乗り、

尾之間温泉へ。
去年、尾之間歩道を歩いた際に入りそびれていたので、
今回の下山後の温泉にと、決めていたのだ。
思いのほか熱い湯(源泉49度!)には驚いたけど、
山行の汚れと疲れをさっぱりと洗い流して、身も心も爽快。
再びバスに乗り込む。
このバスは16:40に宮之浦港へ着き、後は17:00発のトッピーに乗り込むだけ。
風呂上りのさっぱりした体にさらさらのTシャツ、
バスの心地よい揺れに身をまかせ、うつらうつらなんてしていると、
さっきまでの長くて険しい山行が、まるで遠い日の思い出の様。
冒険の時間は、こうやって薄まり、やがて日常へとかえっていく。
その境目の、なんとも言えない、ちょっと切ないこのひと時が、僕は結構好きだ。
やがてバスは宮之浦港へ。
乗船手続きを済ませたら出港。
帰路へ。
おわり。
9月18日、4:00、起床。
花山歩道を登り、永田岳を目指した昨日の疲れも無く、普通に目を覚ます。
同宿2名はまだ眠っている様なので、静かにコーヒーを沸かして、飲む。
撤収作業と身支度へ移る、濡れた荷物、ウェアの事を考えると気が重い。
タイツとズボンはびしょびしょなので着る気がしない、
防寒用に持って来ていた、モンベルのレッグウォーマーとパンツを履いて、
その上からレインウェアのズボンを履く、ヘンな感じだ。
準備が整った、でも5:30はまだ暗く、少し待つ。
夜がうっすらと明けて来た6:00前、鹿之沢小屋を出発。
下山開始。
昨夜、雨は強く降り続いていて、
今朝も、雨脚は弱まったものの、依然降り続いている。
朝の森はまだ暗く、暫くはヘッ電を点けたままの下山。
写真が無いので正確な時間は、いまは分からないけど、
大石展望台にはかなり早いペースで到着した。
そして、ハリギリの大木にもう一度出会ったのは、
7:38。
雨に濡れた姿もまた良くて、思わずスマホを取り出して撮影。
下山のペースは速かった様で、花山広場にも拍子抜けする程あっさり到着。
登ってきたあの時の苦労を、心地よく裏切りながら早足で下り進む。
標高830m付近、カスミ谷展望台で休憩。
最後まで取っておいた焼きそばドッグは、
ザックのなかで完全に潰れていたけど、朝から何も食べていなかったので格別。
また蜂がぶんぶんと飛び回っている、登りのときも此処で蜂が飛び回っていた。
怖いので、先へ。先月の龍神杉ビバークで実は蜂に刺された。
標高800mを境に、嘘のように天候が一変。
雨は止み、陽が差してきた。
下り進んでいると、暑さが込み上げてくる。
レインウェアやその下に着ていた薄手のシェルを脱ぎ、Tシャツに。
下は脱げない、脱ぐとパンツにレッグウォーマー姿だからだ。
暑さを感じると同時に、急に疲労も感じだしてきた。
もう少しで下山も完了、時間も気になるし、先を急ぎたいところだけど、
思った様に足が進んでくれない。
序盤よりも大幅にペースを落としつつ下る。
登山道にうっすらと沢の流れが横切っている、
上流に目を向けると小さな小さな滝の様に、水が流れ落ちている。
ザックを下ろし登山道を少しだけ外し、顔を洗ってクールダウン。
水も飲む。
粉エリアス(粉のアクエリアス)で無く、真水が喉に心地良い。
そこからまた歩き始めるとすぐに、渓谷の水の流れる音が聞こえだしてきた。
大川林道に沿って流れる、大川の川鳴りだ。
標高540m、花山歩道入口はもう近い。
下り疲れた足を一歩、一歩進めて、
そうして、最後、急な下り階段の様な道を抜けたら、
そこは花山歩道入口。
10:26、到着。
6:00に鹿之沢小屋を出発して4時間26分、割と良いペースに満足。
ここで終わりなら良いのだけど、今日のゴールは栗生橋バス停。
13:39発のバスに乗る事だ。
この花山歩道入口から大川林道を経て、さらに県道を1時間近く歩く。
まだ終わらない。
ズボンを平地用のズボンに履き替える、登山靴はまだ脱げない、
平地用のAdvocateではこの大川林道は歩けないからだ。
着替えと休憩、あとヒルを落とす作業に20分以上かかってしまった、
急ぎ足で大川林道を歩く、再スタート開始。
天候は晴れ、気持ちの良い風が抜けていくなか、時間を気にしつつただ歩く。
登山道とはうって変わった、歩きやすい道はありがたいのだが、
歩けど歩けど、標高は下がらず、長い林道の消化が一向に進まない。
途中、猿の群れに遭遇。
おとなしそうなヤクザル達のなかにひと際タチの悪そうなのが一匹。
目を逸らして、なるべく遠くを横切ろうとするも、
軽く威嚇されながら追いかけられてしまった。
怖かったー。
時間が気になる。
13:39発のバスに間に合うには、12:30までにはこの大川林道を抜け出たい。
高度計を見ると150m、大川林道入口は標高24mと記憶していたのでまだ先は長い。
登山道と違い、この、大川林道の標高を100m下げるのは時間が掛かる。登りで学んだ。
時間、厳しいかな?と思い始めたその矢先、
大川林道の入口に飛び出した。
あれ?標高は124mを指している。
これまでほぼ正確に近い高度を示していた今回のSUUNTO。
ここに来て乱れたか、記憶していた標高24mと言うのが間違っていたのか。
とにかく、着いた。
時刻は12:09、目標時間内だ。
靴も履き替えTシャツも着替えて、ボディシートで体を拭くと、
登山が終わり、平地の移動へと切り替わったのだと、開放感を感じた。
そうして、登り一辺倒の県道78号線をひた歩き、
出発地点である屋久島青少年旅行村を過ぎると、道は下りに。
七五岳を眺めながら、呑気に歩いてゆくと、やがて新栗生橋に至る。
この橋を渡ったところがバス停、今回の山行の終わりだ。
12:48、栗生橋バス停に到着。
13:39発のバスには余裕で間に合った。
ザックを投げ下ろしてエスマートへ、
サイダーを買って栗生川の堤防まで下り、日陰に座ってそれを飲み干す。
終わったー、とても長かった。
~エピローグ~
定刻通りにやって来たバスに乗り、
尾之間温泉へ。
去年、尾之間歩道を歩いた際に入りそびれていたので、
今回の下山後の温泉にと、決めていたのだ。
思いのほか熱い湯(源泉49度!)には驚いたけど、
山行の汚れと疲れをさっぱりと洗い流して、身も心も爽快。
再びバスに乗り込む。
このバスは16:40に宮之浦港へ着き、後は17:00発のトッピーに乗り込むだけ。
風呂上りのさっぱりした体にさらさらのTシャツ、
バスの心地よい揺れに身をまかせ、うつらうつらなんてしていると、
さっきまでの長くて険しい山行が、まるで遠い日の思い出の様。
冒険の時間は、こうやって薄まり、やがて日常へとかえっていく。
その境目の、なんとも言えない、ちょっと切ないこのひと時が、僕は結構好きだ。
やがてバスは宮之浦港へ。
乗船手続きを済ませたら出港。
帰路へ。
おわり。
2016年10月07日
屋久島2016partⅡ⑤
~永田岳~
永田岳には、苦手意識がありました。
過去に2回登った事があるのですが、
どちらも今回の鹿之沢小屋方面からでは無く、焼野三叉路側からです。
その際、2回とも、山頂へ続くあの、背の低いヤクザサの道で「どう進めばいいの?」
と、戸惑う場面に何度か直面しました。
その時は奥さんと一緒だったので、二人で道を探して、
山頂に辿り着く事は出来ました。
が、自分的には、道迷いしそうなあの、
花崗岩とヤクザサの道がどうにも苦手なんです怖いんです。
-ガスのなか独りで永田岳山頂直下を登って行く-
永田岳に登る、そう決めた時、
僕にとってそんなシチュエーションが最も恐怖で、
避けたい場面だったのです。
14:15、鹿之沢小屋。
そして今、自分が直面している選択、
雨、強風、ガスのなか永田岳山頂を目指して行くか?
花山歩道は歩いたし、この鹿之沢小屋迄を今日のゴールとして、休息するか?

降り続ける雨を見つめながらうだうだと考える時間が過ぎていき、
導き出した結論は「行く」でした。
いつもなら予定変更、撤退はお手の物、
今回の様な天候だと諦めるはずなのですが、何故か今回に限って、
自分には珍しく永田岳山頂、ピークハントに拘ってしまいました。
長く険しかった花山歩道を歩いてやっとここまで来たのだから、
と、言う思いと、
インスタグラムに「いま永田岳山頂!」とかアップしたかったから、
と、言うくだらない理由で。
そうと決めたら、

時間は14:25、ここから永田岳への往復は2時間弱、
時間にそれほどの余裕も無いので、急ぎます。
鹿之沢小屋からの分岐を永田岳方面へ、

歩き始めは樹林帯、抉れ気味で急な道を進みます。
抉れてはいますがこの様な木段などで整備されいて、

快調に進む事が出来ます。
樹林帯を登り進んでいくと、

徐々に露岩が現れはじめ、
最初の、岩をよじ登って稜線にでる箇所、

岩伝いに登ってうんしょと稜線に顔をだした、
その途端、
突風が吹き付け、体が傾きます。
レインウェアのフードを容赦無く雨が叩き付け、
その音がバチバチバチーと連続して耳に響く。
・・・。
一旦、来た道を引き返します。
露岩の稜線を下り、一息ついたところで「どーしよー」と、またうだうだ。
天候の回復は見込めない様子だし、まだ来ては無いけど台風も近づいてる、
写真では伝わらないのですが本当に天候が悪かったのです。
数分、考えたところで少しだけ風が弱まり、
分厚い雲の切れ間に青い空が垣間見えました。
それをきっかけに、また、登り始める事に。

が、天候は変わらずまた悪天候に逆戻り。
露岩に出ると道が分かり難くなってきます。
樹林帯と違って、開けた光景だと目印や続く踏み跡が見つけにくくて、
今登っているこの道を、また下れるか不安な心理に陥るのです。

そして、この写真を最後に、カメラが沈黙。
防水でも無いし、水濡れに気を遣いながら使ってたけど、
この強い雨のなかではそんな努力もむなしく、遂に壊れてしまいました。
まー、仕方ない、6年使ったし、買い替えの時期って事で。
カメラは壊れたけれど、まだ諦めず山頂を目指します。
真っ白いガスのなかに、ヤクザサと露岩しか無い登山道。
目印テープが地面に付けられている箇所も幾つか。
こんな所、もっとガスが濃くなったら分からないよ・・・。
山頂を目指して歩いている行為とは矛盾して、精神は、
早く下山したい、と言う焦りのバイアスとのせめぎ合い。
後ろを振り返り振り返り、下山時の目線を確認しながら進んで行くと、
ローソク岩展望ルートなる、木段で整備された道へと変わりました。
これまでの道と比べてなんとも呑気な道、ギャップに戸惑いつつ歩きます。
ローソク岩はもちろん見えません、ガスで。
そうして【永田岳まで0.5km】の看板を超え、
さらには【永田岳→】と言う、山頂はすぐそこ看板にまで到達。
目指す山頂は、もう、ほんの間近!
ヤクザサに囲われた小道を進み大きな大きな露岩に取り付き、
・・・、
ここから、どう行くの??
露岩を辿り登る道がある筈なのですが、見つけられない・・・。
こちら側から登るのは初めて、先が分からない。
右は岩と岩の断崖の様になってるし、左へ続く道は見た限り無く・・・。
立ち止まり、しばし茫然。
「はぁ、はぁ、」と、繰り返される自分の呼吸音だけがフードに籠り、聞こえます。
視界には、風に揺れるヤクザサ、大きな岩、真っ白な中空・・・。
雨、風、ガス、下りの心配、
ただでさえ、これらの不安材料に支配されている自分の精神状態に加え、
ルートをロストしそうになった時の、あの恐怖心が加わる、
そうすると、すぐに、
下山への決意が仕上がります。
そう、撤退。
山頂を目前にしながらも、心は折れたのです。
残念と言う思いも勿論ありますが、同時に心には開放感が訪れます。
それまでの、山頂を目指していた意気込みにくるりと手のひらを返し、
逃げる様に下山の途へ。
こうやって、
僕の高い女子力が遺憾無く発揮された永田岳アタックは、幕を閉じました。
慎重に来た道を辿りながらも、
足を滑らせたり、ヤクザサの道を踏み抜いたり、
悪戦苦闘は続きましたが、樹林帯にまで戻ればもう一安心。
再び鹿之沢小屋へと戻ったのは、16:00ちょっと過ぎの事でした。
~鹿之沢小屋~
小屋へ戻ったらびしょびしょに濡れたウェアを脱いで、
身体を拭いて着替えて、後はする事も無く。
ぼーっとしながら担いできたお酒をちびちび飲んでいると、
ほどなく二人組の男性が小屋に到着。
今日の鹿之沢小屋はこの3名。
同宿者に気を遣いつつ、ゴハン食べてお酒飲んで、ぼーっとして。
20:00頃に就寝。
長い一日が終わった、
あぁ、疲れた。
つづく。
永田岳には、苦手意識がありました。
過去に2回登った事があるのですが、
どちらも今回の鹿之沢小屋方面からでは無く、焼野三叉路側からです。
その際、2回とも、山頂へ続くあの、背の低いヤクザサの道で「どう進めばいいの?」
と、戸惑う場面に何度か直面しました。
その時は奥さんと一緒だったので、二人で道を探して、
山頂に辿り着く事は出来ました。
が、自分的には、道迷いしそうなあの、
花崗岩とヤクザサの道がどうにも苦手なんです怖いんです。
-ガスのなか独りで永田岳山頂直下を登って行く-
永田岳に登る、そう決めた時、
僕にとってそんなシチュエーションが最も恐怖で、
避けたい場面だったのです。
14:15、鹿之沢小屋。
そして今、自分が直面している選択、
雨、強風、ガスのなか永田岳山頂を目指して行くか?
花山歩道は歩いたし、この鹿之沢小屋迄を今日のゴールとして、休息するか?
降り続ける雨を見つめながらうだうだと考える時間が過ぎていき、
導き出した結論は「行く」でした。
いつもなら予定変更、撤退はお手の物、
今回の様な天候だと諦めるはずなのですが、何故か今回に限って、
自分には珍しく永田岳山頂、ピークハントに拘ってしまいました。
長く険しかった花山歩道を歩いてやっとここまで来たのだから、
と、言う思いと、
インスタグラムに「いま永田岳山頂!」とかアップしたかったから、
と、言うくだらない理由で。
そうと決めたら、
時間は14:25、ここから永田岳への往復は2時間弱、
時間にそれほどの余裕も無いので、急ぎます。
鹿之沢小屋からの分岐を永田岳方面へ、
歩き始めは樹林帯、抉れ気味で急な道を進みます。
抉れてはいますがこの様な木段などで整備されいて、
快調に進む事が出来ます。
樹林帯を登り進んでいくと、
徐々に露岩が現れはじめ、
最初の、岩をよじ登って稜線にでる箇所、
岩伝いに登ってうんしょと稜線に顔をだした、
その途端、
突風が吹き付け、体が傾きます。
レインウェアのフードを容赦無く雨が叩き付け、
その音がバチバチバチーと連続して耳に響く。
・・・。
一旦、来た道を引き返します。
露岩の稜線を下り、一息ついたところで「どーしよー」と、またうだうだ。
天候の回復は見込めない様子だし、まだ来ては無いけど台風も近づいてる、
写真では伝わらないのですが本当に天候が悪かったのです。
数分、考えたところで少しだけ風が弱まり、
分厚い雲の切れ間に青い空が垣間見えました。
それをきっかけに、また、登り始める事に。
が、天候は変わらずまた悪天候に逆戻り。
露岩に出ると道が分かり難くなってきます。
樹林帯と違って、開けた光景だと目印や続く踏み跡が見つけにくくて、
今登っているこの道を、また下れるか不安な心理に陥るのです。
そして、この写真を最後に、カメラが沈黙。
防水でも無いし、水濡れに気を遣いながら使ってたけど、
この強い雨のなかではそんな努力もむなしく、遂に壊れてしまいました。
まー、仕方ない、6年使ったし、買い替えの時期って事で。
カメラは壊れたけれど、まだ諦めず山頂を目指します。
真っ白いガスのなかに、ヤクザサと露岩しか無い登山道。
目印テープが地面に付けられている箇所も幾つか。
こんな所、もっとガスが濃くなったら分からないよ・・・。
山頂を目指して歩いている行為とは矛盾して、精神は、
早く下山したい、と言う焦りのバイアスとのせめぎ合い。
後ろを振り返り振り返り、下山時の目線を確認しながら進んで行くと、
ローソク岩展望ルートなる、木段で整備された道へと変わりました。
これまでの道と比べてなんとも呑気な道、ギャップに戸惑いつつ歩きます。
ローソク岩はもちろん見えません、ガスで。
そうして【永田岳まで0.5km】の看板を超え、
さらには【永田岳→】と言う、山頂はすぐそこ看板にまで到達。
目指す山頂は、もう、ほんの間近!
ヤクザサに囲われた小道を進み大きな大きな露岩に取り付き、
・・・、
ここから、どう行くの??
露岩を辿り登る道がある筈なのですが、見つけられない・・・。
こちら側から登るのは初めて、先が分からない。
右は岩と岩の断崖の様になってるし、左へ続く道は見た限り無く・・・。
立ち止まり、しばし茫然。
「はぁ、はぁ、」と、繰り返される自分の呼吸音だけがフードに籠り、聞こえます。
視界には、風に揺れるヤクザサ、大きな岩、真っ白な中空・・・。
雨、風、ガス、下りの心配、
ただでさえ、これらの不安材料に支配されている自分の精神状態に加え、
ルートをロストしそうになった時の、あの恐怖心が加わる、
そうすると、すぐに、
下山への決意が仕上がります。
そう、撤退。
山頂を目前にしながらも、心は折れたのです。
残念と言う思いも勿論ありますが、同時に心には開放感が訪れます。
それまでの、山頂を目指していた意気込みにくるりと手のひらを返し、
逃げる様に下山の途へ。
こうやって、
僕の高い女子力が遺憾無く発揮された永田岳アタックは、幕を閉じました。
慎重に来た道を辿りながらも、
足を滑らせたり、ヤクザサの道を踏み抜いたり、
悪戦苦闘は続きましたが、樹林帯にまで戻ればもう一安心。
再び鹿之沢小屋へと戻ったのは、16:00ちょっと過ぎの事でした。
~鹿之沢小屋~
小屋へ戻ったらびしょびしょに濡れたウェアを脱いで、
身体を拭いて着替えて、後はする事も無く。
ぼーっとしながら担いできたお酒をちびちび飲んでいると、
ほどなく二人組の男性が小屋に到着。
今日の鹿之沢小屋はこの3名。
同宿者に気を遣いつつ、ゴハン食べてお酒飲んで、ぼーっとして。
20:00頃に就寝。
長い一日が終わった、
あぁ、疲れた。
つづく。
2016年10月04日
屋久島2016partⅡ④
~ハリギリの大木~
花山広場を後にし、次はハリギリの大木を目指します。

標高1300mを超えた辺りからは勾配がきつくなり、

また、険しい登りの再開。
登りすすんでいると、
花山歩道上に幾つか設置されている環境省の看板に出くわしました。
どアップ↓

ピンクのシールが貼ってある所が現在地、
ってことはココがハリギリの大木の位置らしいのですが、なんにも見当たりません。
一瞬、見逃したのかとも思い、道を戻ってみるも何も無く。
どーも、この看板は混乱を招く模様・・・。
大石展望台の位置も違うような気が・・・。
腑に落ちない気持ちを引きずりつつ、

深い森のなかを歩き進みます。
先の看板から何も無いまま20分近く歩いた頃、
木の根と落ち葉の登山道を一旦下り、

登り返した前方左手、

広がった大きな枝が、目に飛び込んで来て・・・。

やっと会えました。
噂に違わぬ立派な大木、枝ぶりが凄い!

太い幹がズドンと伸びる杉の巨木とは違って、
枝分かれしたぶっとい幹とそこから伸びる逞しい無数の枝。
僕の写真では伝わらないし、収まり切らないのですが、
見応えある、迫力の大木。
花山広場付近から続く大木の美林、そしてこのハリギリの大木。
素晴らしい巨木の森の醍醐味を、存分に味わえました。
~雨~
ハリギリの大木を超えた後も、

序盤にも劣らない急な登りが続きます。

重いザック、徐々にたまりつつある疲労、

この辺の登りはきつかった。
そんな、黙々と登り進んでいるなか、標高1400mくらいから、

これまでの晴天が一変、雨が降り出しました。
この日のそれまでの天候はまさに快晴で、雨の予報も無かったのですが・・・。
屋久島の登山で雨を度外視する事は無いので、想定外とまでは言いませんが・・・、
とにかく残念、がっくし。
しかし、気温は真夏に近いくらい上がっていて、登りはじめから汗だくだったので、
このミストの様な雨が肌に気持ち良くて、レインウェアを着る事無く進みます。
ザックカバーは装着しましたが。
登りはじめてからおよそ5時間後、

12:39、
標高1481m、大石展望台到着。

でも、雨とガスは相変わらずで、展望は無し。
再び樹林へと潜り込み、先へ。
大石展望台は、コチラのHPに因ると、
1530mの地点に正しいとされている、本当の大石展望台があるらしく、
自分もその箇所に来たら探してみようと思っていたのですが、この雨のなか藪を掻き分け行く気も湧かず、
登山道が抉れ、標高も近い個所に辿り着いてもそのまま何もせず直進してしまいました。
雨はやる気を無くさせ、先を急がせてしまう、厄介なもの、
と、しみじみ。
雨は強弱をつけ降り続くのですが、

たまに陽が差す事もあり、天気雨の様な状態にも。
ヘンな天気。
しかし、1616mピークを過ぎる頃には雨はさらに激しくなり、

いよいよレインウェアを着こみました。
この後、鹿之沢小屋を経て向かう、永田岳の天候が気になるところ。
明日、朝の登頂はスケジュール的に厳しいので登るなら今日しかチャンスが無い。
1616mピーク以降、道は下りに変わるのかと思っていたのですが、
それ以降もアップダウンの繰り返しが続き、

ここを下ったら鹿之沢小屋かな?と思ったらまた登り、
みたいなのを何度か経て、

小屋手前の沢がやっと見えて来た頃には時刻は14:00。
渡渉後撮影
この頃には雨も強くなっていて、カメラを取り出し撮影するのも一苦労。
水量も増えて流れも速くなっていましたが、渡れない程ではありませんでした。
雨の止む気配は無く、登るにしたがい雨、風は増す一方。
永田岳へ向かうか、今回は見送るか、逡巡を抱えながら、

14:15、やっと、鹿之沢小屋に到着。
花山歩道入口より、登り始めてから、6時間15分後の事でした。

小屋の前は水溜り。
誰も居ない小屋にひとまず入りザックを下ろします。

そして、降り続ける雨を見つめながら、
永田岳へ、
行くか、行かないか。
しばしの思案に耽るのでした。
つづく。
花山広場を後にし、次はハリギリの大木を目指します。
標高1300mを超えた辺りからは勾配がきつくなり、
また、険しい登りの再開。
登りすすんでいると、
花山歩道上に幾つか設置されている環境省の看板に出くわしました。
どアップ↓
ピンクのシールが貼ってある所が現在地、
ってことはココがハリギリの大木の位置らしいのですが、なんにも見当たりません。
一瞬、見逃したのかとも思い、道を戻ってみるも何も無く。
どーも、この看板は混乱を招く模様・・・。
大石展望台の位置も違うような気が・・・。
腑に落ちない気持ちを引きずりつつ、
深い森のなかを歩き進みます。
先の看板から何も無いまま20分近く歩いた頃、
木の根と落ち葉の登山道を一旦下り、
登り返した前方左手、
広がった大きな枝が、目に飛び込んで来て・・・。
やっと会えました。
噂に違わぬ立派な大木、枝ぶりが凄い!
太い幹がズドンと伸びる杉の巨木とは違って、
枝分かれしたぶっとい幹とそこから伸びる逞しい無数の枝。
僕の写真では伝わらないし、収まり切らないのですが、
見応えある、迫力の大木。
花山広場付近から続く大木の美林、そしてこのハリギリの大木。
素晴らしい巨木の森の醍醐味を、存分に味わえました。
~雨~
ハリギリの大木を超えた後も、
序盤にも劣らない急な登りが続きます。
重いザック、徐々にたまりつつある疲労、
この辺の登りはきつかった。
そんな、黙々と登り進んでいるなか、標高1400mくらいから、
これまでの晴天が一変、雨が降り出しました。
この日のそれまでの天候はまさに快晴で、雨の予報も無かったのですが・・・。
屋久島の登山で雨を度外視する事は無いので、想定外とまでは言いませんが・・・、
とにかく残念、がっくし。
しかし、気温は真夏に近いくらい上がっていて、登りはじめから汗だくだったので、
このミストの様な雨が肌に気持ち良くて、レインウェアを着る事無く進みます。
ザックカバーは装着しましたが。
登りはじめてからおよそ5時間後、
12:39、
標高1481m、大石展望台到着。
でも、雨とガスは相変わらずで、展望は無し。
再び樹林へと潜り込み、先へ。
大石展望台は、コチラのHPに因ると、
1530mの地点に正しいとされている、本当の大石展望台があるらしく、
自分もその箇所に来たら探してみようと思っていたのですが、この雨のなか藪を掻き分け行く気も湧かず、
登山道が抉れ、標高も近い個所に辿り着いてもそのまま何もせず直進してしまいました。
雨はやる気を無くさせ、先を急がせてしまう、厄介なもの、
と、しみじみ。
雨は強弱をつけ降り続くのですが、
たまに陽が差す事もあり、天気雨の様な状態にも。
ヘンな天気。
しかし、1616mピークを過ぎる頃には雨はさらに激しくなり、
いよいよレインウェアを着こみました。
この後、鹿之沢小屋を経て向かう、永田岳の天候が気になるところ。
明日、朝の登頂はスケジュール的に厳しいので登るなら今日しかチャンスが無い。
1616mピーク以降、道は下りに変わるのかと思っていたのですが、
それ以降もアップダウンの繰り返しが続き、
ここを下ったら鹿之沢小屋かな?と思ったらまた登り、
みたいなのを何度か経て、
小屋手前の沢がやっと見えて来た頃には時刻は14:00。
渡渉後撮影
この頃には雨も強くなっていて、カメラを取り出し撮影するのも一苦労。
水量も増えて流れも速くなっていましたが、渡れない程ではありませんでした。
雨の止む気配は無く、登るにしたがい雨、風は増す一方。
永田岳へ向かうか、今回は見送るか、逡巡を抱えながら、
14:15、やっと、鹿之沢小屋に到着。
花山歩道入口より、登り始めてから、6時間15分後の事でした。
小屋の前は水溜り。
誰も居ない小屋にひとまず入りザックを下ろします。
そして、降り続ける雨を見つめながら、
永田岳へ、
行くか、行かないか。
しばしの思案に耽るのでした。
つづく。
2016年10月01日
屋久島2016partⅡ③
~カスミ谷展望台?~
大川林道を経て、いよいよ花山歩道へ入ります。

登りはじめから急登続き、

緩やかに下る道も一部ありますが、

そこからまた急登、とにかく標高を稼がされます。
まず目指すのはカスミ谷展望台。
ネットで集めた情報では「登り始めて1時間ほどで到着」、
とあったので1時間を目安に登っていたのですが、
1時間を過ぎてもそれらしき箇所にはぶち当たらず・・・。
大川林道で稼いだ1時間のアドバンテージをすり減らしていき、焦るなか、
登りはじめて2時間近くも経った頃、

蜂がぶんぶん飛んでるなか恐怖を抑えて撮ったらブレブレ。
あれ?世界自然遺産登録地の標識に出くわしちゃった。
てっきり、この標識よりも前にカスミ谷展望台があると勘違いしていたので、
拍子抜け。

しかも看板はココがカスミ谷展望台だと言っている。
しかし、展望らしきものは見た限り無い。
事前に地形図に書き込んでおいたカスミ谷展望台の位置と照らし合わせてみる、
看板の位置と合致。
でも、展望は無い。
しかも、登りはじめてからここまで2時間近くかかっていて、
自分のペースがそんなに遅かったのかも疑問が残る。
1時間ほどで到達、と言うネットの情報が間違っていたのか、
自分が遅かったのか・・・。遅かったのかもなぁ・・・。
そもそも展望は一体どこに??展望さえあれば納得できるんだけど・・。
うーん、困惑がとまらない。
もう、いいや。
解決は諦めて、ちょっと急ぎつつ、先へ。
~巨木の森~

カスミ谷展望台の件でペースを乱してしまい、妙にしんどいのですが、

世界自然遺産登録地の看板からもずーと急な登りが続きます。
道は、テープが程よい間隔で付けられているのですが、
「ん?」と立ち止まって、次のテープを探す箇所も幾つか。

この、倒木が折り重なる所とか。
1264mの焼峰と言うピークまではとにかく急登と険しい道が続き、

焼峰を過ぎると道は一度下りに、

そして緩やかな道へと変わります、焼峰までがしんどい道のりでした。
標高1250m前後をほぼなだらかに歩く道が続きます。
低木の間を抜け出た目線の先に大きな木が見えたので、
「大きいなー」と、近寄ったその左背後くらいに、
なぁんか威圧感というか凄いものがある感を感じて、振り返り仰ぎ見たのが、

大竜杉でした。
「おお、こっちか」と驚くと同時にそのなかなかの迫力に息を呑みます。
正直、事前リサーチ時には「あー、杉があるのね」くらいで、
あまり期待していなかったのですが、
実際に見てみると、その大きさや存在感、素晴らしかったです。
写真で全然伝わらないなー。
そして、これより先の道には巨木が多く見られるようになり、
さらには花山広場、ハリギリの大木と続きます。
この、花山歩道の一番のハイライトへ。



花山歩道入口から登りはじめて2時間半ほど経った、10:40頃、

花山広場に到着。

これでもかってくらい、にょきにょきと大木がひしめく、
壮観な光景が広がります。

そしてここは花山歩道上の数少ない水場でもあります。
近くの水場で水を汲み、粉エリアス(粉のアクエリアス)を1ℓ補給。

その辺に腰を下ろしておにぎり休憩。

大木が並ぶこの広場はなんだかとっても静か、
おにぎりをもっしゃもっしゃと頬ばりつつ、
しーんとした辺りの景色を見渡してみる・・・。
「なんか、ヘンだ・・・」
小さな子どもが描いた絵の様な、何かスケールが狂ってる。
木が大きすぎるんだ、やっぱり。
「巨木が並ぶ花山広場」
そこに居るのだから木が大きい、ってのは頭では分かっているのだけど、
その、頭の理解を超越してしまう程の大木が並ぶこの光景。
自分が今すごい所に身を置いているんだなー、と改めて実感。
なんとも立ち去り難いけど、おにぎりを食べ終わったら、
下ろしていたザックを再び背負って、

出発。
次のお楽しみは日本一の大きさと言われる、
ハリギリの大木。
つづく。
大川林道を経て、いよいよ花山歩道へ入ります。
登りはじめから急登続き、
緩やかに下る道も一部ありますが、
そこからまた急登、とにかく標高を稼がされます。
まず目指すのはカスミ谷展望台。
ネットで集めた情報では「登り始めて1時間ほどで到着」、
とあったので1時間を目安に登っていたのですが、
1時間を過ぎてもそれらしき箇所にはぶち当たらず・・・。
大川林道で稼いだ1時間のアドバンテージをすり減らしていき、焦るなか、
登りはじめて2時間近くも経った頃、
蜂がぶんぶん飛んでるなか恐怖を抑えて撮ったらブレブレ。
あれ?世界自然遺産登録地の標識に出くわしちゃった。
てっきり、この標識よりも前にカスミ谷展望台があると勘違いしていたので、
拍子抜け。
しかも看板はココがカスミ谷展望台だと言っている。
しかし、展望らしきものは見た限り無い。
事前に地形図に書き込んでおいたカスミ谷展望台の位置と照らし合わせてみる、
看板の位置と合致。
でも、展望は無い。
しかも、登りはじめてからここまで2時間近くかかっていて、
自分のペースがそんなに遅かったのかも疑問が残る。
1時間ほどで到達、と言うネットの情報が間違っていたのか、
自分が遅かったのか・・・。遅かったのかもなぁ・・・。
そもそも展望は一体どこに??展望さえあれば納得できるんだけど・・。
うーん、困惑がとまらない。
もう、いいや。
解決は諦めて、ちょっと急ぎつつ、先へ。
~巨木の森~
カスミ谷展望台の件でペースを乱してしまい、妙にしんどいのですが、
世界自然遺産登録地の看板からもずーと急な登りが続きます。
道は、テープが程よい間隔で付けられているのですが、
「ん?」と立ち止まって、次のテープを探す箇所も幾つか。
この、倒木が折り重なる所とか。
1264mの焼峰と言うピークまではとにかく急登と険しい道が続き、
焼峰を過ぎると道は一度下りに、
そして緩やかな道へと変わります、焼峰までがしんどい道のりでした。
標高1250m前後をほぼなだらかに歩く道が続きます。
低木の間を抜け出た目線の先に大きな木が見えたので、
「大きいなー」と、近寄ったその左背後くらいに、
なぁんか威圧感というか凄いものがある感を感じて、振り返り仰ぎ見たのが、
大竜杉でした。
「おお、こっちか」と驚くと同時にそのなかなかの迫力に息を呑みます。
正直、事前リサーチ時には「あー、杉があるのね」くらいで、
あまり期待していなかったのですが、
実際に見てみると、その大きさや存在感、素晴らしかったです。
写真で全然伝わらないなー。
そして、これより先の道には巨木が多く見られるようになり、
さらには花山広場、ハリギリの大木と続きます。
この、花山歩道の一番のハイライトへ。
花山歩道入口から登りはじめて2時間半ほど経った、10:40頃、
花山広場に到着。

これでもかってくらい、にょきにょきと大木がひしめく、
壮観な光景が広がります。

そしてここは花山歩道上の数少ない水場でもあります。
近くの水場で水を汲み、粉エリアス(粉のアクエリアス)を1ℓ補給。

その辺に腰を下ろしておにぎり休憩。
大木が並ぶこの広場はなんだかとっても静か、
おにぎりをもっしゃもっしゃと頬ばりつつ、
しーんとした辺りの景色を見渡してみる・・・。
「なんか、ヘンだ・・・」
小さな子どもが描いた絵の様な、何かスケールが狂ってる。
木が大きすぎるんだ、やっぱり。
「巨木が並ぶ花山広場」
そこに居るのだから木が大きい、ってのは頭では分かっているのだけど、
その、頭の理解を超越してしまう程の大木が並ぶこの光景。
自分が今すごい所に身を置いているんだなー、と改めて実感。
なんとも立ち去り難いけど、おにぎりを食べ終わったら、
下ろしていたザックを再び背負って、
出発。
次のお楽しみは日本一の大きさと言われる、
ハリギリの大木。
つづく。