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Posted by naturum at

2016年10月07日

屋久島2016partⅡ⑤

~永田岳~

永田岳には、苦手意識がありました。
過去に2回登った事があるのですが、
どちらも今回の鹿之沢小屋方面からでは無く、焼野三叉路側からです。
その際、2回とも、山頂へ続くあの、背の低いヤクザサの道で「どう進めばいいの?」
と、戸惑う場面に何度か直面しました。
その時は奥さんと一緒だったので、二人で道を探して、
山頂に辿り着く事は出来ました。
が、自分的には、道迷いしそうなあの、
花崗岩とヤクザサの道がどうにも苦手なんです怖いんです。

-ガスのなか独りで永田岳山頂直下を登って行く-

永田岳に登る、そう決めた時、
僕にとってそんなシチュエーションが最も恐怖で、
避けたい場面だったのです。

14:15、鹿之沢小屋。
そして今、自分が直面している選択、
雨、強風、ガスのなか永田岳山頂を目指して行くか?
花山歩道は歩いたし、この鹿之沢小屋迄を今日のゴールとして、休息するか?

降り続ける雨を見つめながらうだうだと考える時間が過ぎていき、
導き出した結論は「行く」でした。
いつもなら予定変更、撤退はお手の物、
今回の様な天候だと諦めるはずなのですが、何故か今回に限って、
自分には珍しく永田岳山頂、ピークハントに拘ってしまいました。
長く険しかった花山歩道を歩いてやっとここまで来たのだから、
と、言う思いと、
インスタグラムに「いま永田岳山頂!」とかアップしたかったから、
と、言うくだらない理由で。

そうと決めたら、

時間は14:25、ここから永田岳への往復は2時間弱、
時間にそれほどの余裕も無いので、急ぎます。

鹿之沢小屋からの分岐を永田岳方面へ、

歩き始めは樹林帯、抉れ気味で急な道を進みます。

抉れてはいますがこの様な木段などで整備されいて、

快調に進む事が出来ます。

樹林帯を登り進んでいくと、

徐々に露岩が現れはじめ、

最初の、岩をよじ登って稜線にでる箇所、

岩伝いに登ってうんしょと稜線に顔をだした、
その途端、
突風が吹き付け、体が傾きます。
レインウェアのフードを容赦無く雨が叩き付け、
その音がバチバチバチーと連続して耳に響く。

・・・。

一旦、来た道を引き返します。
露岩の稜線を下り、一息ついたところで「どーしよー」と、またうだうだ。
天候の回復は見込めない様子だし、まだ来ては無いけど台風も近づいてる、
写真では伝わらないのですが本当に天候が悪かったのです。
数分、考えたところで少しだけ風が弱まり、
分厚い雲の切れ間に青い空が垣間見えました。
それをきっかけに、また、登り始める事に。

が、天候は変わらずまた悪天候に逆戻り。

露岩に出ると道が分かり難くなってきます。
樹林帯と違って、開けた光景だと目印や続く踏み跡が見つけにくくて、
今登っているこの道を、また下れるか不安な心理に陥るのです。

そして、この写真を最後に、カメラが沈黙。
防水でも無いし、水濡れに気を遣いながら使ってたけど、
この強い雨のなかではそんな努力もむなしく、遂に壊れてしまいました。
まー、仕方ない、6年使ったし、買い替えの時期って事で。

カメラは壊れたけれど、まだ諦めず山頂を目指します。
真っ白いガスのなかに、ヤクザサと露岩しか無い登山道。
目印テープが地面に付けられている箇所も幾つか。
こんな所、もっとガスが濃くなったら分からないよ・・・。
山頂を目指して歩いている行為とは矛盾して、精神は、
早く下山したい、と言う焦りのバイアスとのせめぎ合い。

後ろを振り返り振り返り、下山時の目線を確認しながら進んで行くと、
ローソク岩展望ルートなる、木段で整備された道へと変わりました。
これまでの道と比べてなんとも呑気な道、ギャップに戸惑いつつ歩きます。
ローソク岩はもちろん見えません、ガスで。

そうして【永田岳まで0.5km】の看板を超え、
さらには【永田岳→】と言う、山頂はすぐそこ看板にまで到達。
目指す山頂は、もう、ほんの間近!
ヤクザサに囲われた小道を進み大きな大きな露岩に取り付き、

・・・、

ここから、どう行くの??
露岩を辿り登る道がある筈なのですが、見つけられない・・・。
こちら側から登るのは初めて、先が分からない。
右は岩と岩の断崖の様になってるし、左へ続く道は見た限り無く・・・。
立ち止まり、しばし茫然。
「はぁ、はぁ、」と、繰り返される自分の呼吸音だけがフードに籠り、聞こえます。
視界には、風に揺れるヤクザサ、大きな岩、真っ白な中空・・・。
雨、風、ガス、下りの心配、
ただでさえ、これらの不安材料に支配されている自分の精神状態に加え、
ルートをロストしそうになった時の、あの恐怖心が加わる、
そうすると、すぐに、

下山への決意が仕上がります。

そう、撤退。
山頂を目前にしながらも、心は折れたのです。
残念と言う思いも勿論ありますが、同時に心には開放感が訪れます。
それまでの、山頂を目指していた意気込みにくるりと手のひらを返し、
逃げる様に下山の途へ。
こうやって、
僕の高い女子力が遺憾無く発揮された永田岳アタックは、幕を閉じました。

慎重に来た道を辿りながらも、
足を滑らせたり、ヤクザサの道を踏み抜いたり、
悪戦苦闘は続きましたが、樹林帯にまで戻ればもう一安心。

再び鹿之沢小屋へと戻ったのは、16:00ちょっと過ぎの事でした。

~鹿之沢小屋~

小屋へ戻ったらびしょびしょに濡れたウェアを脱いで、
身体を拭いて着替えて、後はする事も無く。
ぼーっとしながら担いできたお酒をちびちび飲んでいると、
ほどなく二人組の男性が小屋に到着。
今日の鹿之沢小屋はこの3名。
同宿者に気を遣いつつ、ゴハン食べてお酒飲んで、ぼーっとして。
20:00頃に就寝。

長い一日が終わった、

あぁ、疲れた。

つづく。  


Posted by なおさく at 19:56Comments(0)●屋久島2016花山歩道