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Posted by naturum at

2016年08月25日

屋久島2016③

✳神秘的!巨木居並ぶ結界✳

沢でクールダウン&大休止のお蔭で気力と体力を取り戻し、
腰を下ろしていた岩から進行方向に目をやると、

おお!あと1㎞か!
ネットで見かけた情報では、ここからが長いらしい。
確かに、距離はあと1㎞でも、標高はまだ900mあたり、
も少し先は長そう・・・。

この後もずっと急登。
よじれた巨木の根をまたぎ、

石積みの道をひーこら登り上げ、
残り1㎞地点から再スタートを切って、1時間くらい
標高1200mも過ぎたあたり、

すくっと伸びた杉の巨木が、突如、現れたのが、
その領域に足を踏み入れた合図でした。

それまでの急登続きの登山道と変わり、
道は緩やかな登りで、円を描く様に伸びていきます。

円に沿って、時計回りに歩きはじめてすぐ、この巨木。
くぐり杉の様に根元が二股に分かれていますが、とにかくデカい。

逆側から見ると二股と言うか三股に分かれていました。

周囲は静けさに満ちた静寂の森、
明らかにこの一帯だけ、なにか異質な雰囲気が漂っています。
そうして歩き進むと、やがて、道の傾斜は無くなり平坦に、
森の回廊は続いて、

進行方向、右手に、雷神杉が見えてきました。
瘤があるのが特徴。
予習してから行った。
そして雷神杉からすぐ、今度は左手に、

風神杉。
その根元は樹幹が無く、すかすか。
とても特徴的な姿をした風神杉。
確かに、風が抜けていくその姿形から、風神を連想できます。

進行方向から振り返って、風神杉を逆側から撮影。
左手には雷神杉も。

回廊をさらに進むと、

テラス席の様なベンチがあり、
そこから、円の中央を見下ろすと其処には、

龍神杉。
その存在感、力強さ、大きさ、全て圧倒的。
目にした瞬間、思わず「おお・・っ」って声が漏れてしまいました。

根元まで近づいてみると、さらに太く大きく、
隆々としたその幹からは、溢れる生命力、パワーの様なものが感じられます。
もの凄い、迫力。

足を一歩動かすと、落ち葉や木枝を踏みしめる音が響くほどの、
森の静寂に包まれ、
龍神杉の根元に独りぽつんと立ち、見上げている。
怖いくらい神秘的な空間、
ですが、とても贅沢な時間を過ごす事が出来ました。


✳休足✳

龍神杉への登山道を登りながら、抱いていた一抹の不安。
「今日のうちに高塚小屋までいけるかしら」
きつい急登を登りながら、頭のなかでは上の課題と、対策を練り、
導き出した結論は、
「もうダルいからここでビバークする」でした。
暑さと急登で疲労はかなりのもの、
さらにこれより先に続く道は、
無事に歩けるか不安いっぱいの旧宮之浦歩道。
時刻は16:00前。

当然の予定変更。

そうと決まったら、
まずは明日朝から歩く旧宮之浦歩道への取り付きをチェック!

風神杉とテラスの間くらい、左手に黄色のテープ、コレだ!
明日はココから、と。

で、テラスの奥、登山道を外れた茂みに、テント張れそうなスペースを発見。

設営。

設営後、2ℓのプラティパスだけ持って標高1200mあたりのとこまで駆け下り、
登山道を少しだけ外れた水場で水を補給。
この水場は、標識やパッとみてそれと分かる水の湧き出しとかは無く、
登山道を歩いていると"ちょろろ~っ"と聞こえて来る水の音だけが目(耳?)印でした。
音のする方へ下りていくと、滴る様に水が流れる小さな沢があり、そこで水が汲めました。


水も確保して、テントに潜り、
ご飯作って、食べて、三岳飲んで、
まったり。


さて、これで明日の行程は当初の予定より長く歩く事に。
加えて、時間的に大株歩道あたりで、
縄文杉を見に行く大勢の登山者達とすれ違うのは必至。
その後の白谷雲水峡も、予定していた時間より遅くずれ込んで歩くので、
当初の予定とは違い、大勢の人達で混雑していることだろう。

一瞬、高塚小屋まで登ってピストン、来た道を下山、
って言う選択肢も浮かんだりしましたが、
やはり、当初の予定を貫徹しよう、
って事で脳内会議おわり。

20:00頃就寝。

つづく。  


Posted by なおさく at 16:53Comments(0)●屋久島2016益救参道

2016年08月22日

屋久島2016②

追記:龍神杉から先の、旧宮之浦歩道は2017年、遭難死亡事故が発生しています。立ち入り禁止となっております。

✳苔むす登山道✳


-益救参道-


神之川林道で、予想以上の暑さにやられ、
這々の体で辿り着いた益救参道。

ここからが本番。
標高180mのココから、1240mの龍神杉まで延々と登りが続きます。
暫し休憩して、再び歩き始めます。
時刻は11:20。

案内標識から先は、まだしばらく林道が続きます。
この道がまた、暑くて暑くて・・・。
日差しを遮る木々などは無く、なかなかの急登、消耗著しい道のり。
小刻みに休憩を取りながら、なんとかやっつけ、

やっとこさ登山道に入ります。

この登山道は2007年に開放された登山道。
石積みの道が目を引きます。

そして、登山道としても、とても歩き易いように整備されていました。
登りはじめは植林された杉の木が目立ちましたが、

標高が上げるにつれ、原生林が広がります。

苔むした、木々や石。

ああ!やっぱり屋久島だ、屋久島はいいなー。
て気分に浸りながら歩けました。

が、標高180mの登山口から急登が続き、
ぐいぐいと標高を稼がされる、なかなかきつい登りが続きます。

でも、それを差しい引いても、

とても美しくて素晴らしい登山道。



✳酷暑!疲労の果てに・・・✳

さて、道と景色は素晴らしいのですが、疲労、消耗もなかなかのもの。
樹林帯に入って標高も上げてきたので、
林道や登りはじめほどの激しい暑さは無いのですが、
序盤でグンと減らした体力ゲージの影響が、
登山中、大きくのしかかってきます。

標高、600mを過ぎたあたり、

トロッコ軌道跡へと登山道が移ります。

古びた枕木が並び、道は平坦に。

そして分岐、これより、トロッコ軌道跡と登山道は乖離してゆきます。
楽ちんここまで。

ここからもこれまで同様、ただひたすら登りが続きます。
ホント、夏にはつらい登山道。
重い重い足取り、時間も予定よりオーバーしています。
ですが、この時、
待ちわびて歩いていました。
もうすぐ、それは、現れるはず、
そこまで、がんばれ、
自分。

で、見えたーー!
龍神杉まで続く登山道には渡渉箇所が2カ所あるのですが、
標高900m付近、
最初の渡渉箇所を訪れるのを、待ち侘びて歩いていたのです。

まずはプラティパスに水を汲んでガブ飲み!
さらに、沢を流れる水で顔をびしゃびしゃ洗って、
タオルを浸して、オーバーヒートした脳天に水を絞り、
冷やします。
水をすくって火照った体に擦り付けてクールダウン。
そんな事を(奇声を発しながら)何回も繰り返して、

対岸の岩に腰を下ろして、やきそばドッグをがっつき、
食べ終えたら、

大休止!

生き返ったーーー!

つづく。  


Posted by なおさく at 19:08Comments(0)●屋久島2016益救参道

2016年08月19日

屋久島2016①

追記:龍神杉から先の、旧宮之浦歩道は2017年、遭難死亡事故が発生しています。立ち入り禁止となっております。

✳プロローグ✳

今年もまた屋久島へ行って来ました。

8月12日-13日にかけて、山中一泊。

今回選んだルートは、
一日目、益救参道から龍神杉を経て旧宮之浦歩道へ、そして高塚小屋泊。
二日目、高塚小屋から白谷雲水峡、楠川歩道を歩き、楠川温泉でゴール。

当初の予定ではこうだったのですが、実際は予定通りとはいかず、

一日目、益救参道から龍神杉、龍神杉付近でビバーク。
二日目、龍神杉から楠川温泉まで。
となりました。


今回歩いたルート。

予定変更となった経緯も含めて、以下に。

✳絶句!猛暑の神之川林道✳


-神之川林道-

初日、屋久島到着は9:45。
下船すると予約していたタクシーの運ちゃんが、待っていました。
売店で三岳の購入、それとトイレをそそくさと済ませ、乗車。
屋久島総合自然公園へと向かいます。

龍神杉まで続く登山道は益救参道と呼ばれ、その入り口までは、
屋久島総合自然公園から林道を、延々3.3㎞歩かないと辿り着けないのです。
その林道が、神之川林道。
因みに、ネットで龍神杉まで行った方々のレポートを見ると、
殆どの方が自家用車かタクシーで神之川林道を通過しているのですが、
屋久島のタクシー会社2社に問い合わせたところ、神之川林道の走行は不可。
乗せてって貰えるのは、林道入り口となっている、屋久島総合自然公園まででした。


タクシーは、屋久島総合自然公園のなか、

神之川林道入り口真ん前で降ろしてくれました。

着替えて準備を整え10:30頃、

いざ出発。

と言っても、なんて事ないふつーの林道をとぼとぼ歩くだけなのですが、

これが、かなり暑い・・・。
超絶、暑い・・・。
夏真っ盛り、炎天下の林道歩きは、かなり応えます・・・。

4-50分の林道歩きと踏んでいたので、そう長くは無い事は分かっているのですが、
標高は100mくらい、涼しさとは皆無の世界。
照り付ける太陽と、地面から湧き上がってくる様な熱波が襲い掛かり、
すでにバテバテのふらふらに近い状態へと僕を仕上げてゆきます。

重いザック担いで歩くこと50分、写真左手に伸びる坂道、

龍神杉登山口へと続く案内標識に到着。
車で来る人もここまで、これより登山開始。
ネットで龍神杉登山のレポートなどを見ると、殆どの方がこの案内板から、
スタートしています


水分は摂るものの、顔は火照って汗も止まらず、
灼熱の林道歩きを経て、登山開始前なのにかなりヤバい状態な自分。

つづく。  


Posted by なおさく at 19:11Comments(0)●屋久島2016