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Posted by naturum at

2017年11月22日

屋久島2017partⅡ②

~day2~
なんとも妙ちくりんな1日目を終え、屋久島2日目。
早朝、3:30のアラームで起きる。
雨音は聞こえない。
天候は回復に向かい、陽が昇る頃には青空が広がってるはず。
期待に胸を膨らませつつ支度を進めていると、
激しい雨音が窓を叩く。
そしてすぐ止む。
時間ごとの天気予報は8時から快晴との事。
なんだかよく分かんないんで、レインウェアとザックカバーは装着のまま、
宿を出発する事に。
5:30、宿を出ようと階下へ下りると、ご主人が待っていました。
登山届への記入を、との事。
書き終えると、お弁当にしてくれた朝食を渡してくれました。
「おにぎり多めにしておきました」
心遣いがありがたかったです。
ご主人曰く、「午後には晴れるかな」との事。
宿を出発。

まだ暗い永田橋を渡り、5月に下見した道を、

ヘッ電点けて歩きます。
モチダ2号橋を渡り、少し行くと見えてきました。

6:39 永田歩道入り口。

まだ薄暗く、ヘッ電の明かりは点けたまま、杉の植林地を進みます。

永田歩道の標高グラフを見ると一目瞭然なのですが、
この永田歩道の最大の特徴とも言えるのが、
歩道入り口、標高約100mから、
標高約1200m、岳の辻まで一気に登らされる、序盤のきつさ。
これが永田歩道を長大かつ過酷と言わしめる大きな要因と思われます。
歩道入り口から、永田岳山頂までのコースタイムの半分を、
この、岳の辻までの登りが占めています(5時間半)。

まずは目指すは岳の辻、
そしてそこに着く頃にはこの薄暗い道も、
明るい日差しで溢れている事だろう。
天気予報も晴れると言ってるし、
宿のご主人も午後には晴れると言ってる、
ですが、何故か天候への不安が打ち消されない今、
強めに明るい数時間後の未来を思い描くしか術がありません。
とにかく、薄暗いのも、このしとしととした雨も、もうイヤ。

半ばパニックじゃありませんが、晴れ間が見えないひたすら我慢の急登が続きます。
お天道様が先か、岳の辻が先か。
そうして、ガスに烟った登りの先に現れた、

岳の辻。
時刻は10:30。
コースタイムは5時間半、4時間弱で到着。
誰もが参考にするコースタイムなら、
この道のりは5時間半と書いてもおかしくないかな。
そんな事より、10:30なのに晴れない…。
午前中は絶望的かなー、な思いが広がります。

歩き進むにつれガスは濃くなり、おまけに強風まで吹き付けてきます。
雨が降ってるのか、木枝の雨滴が落ちてるのか分からないけど、
とにかくずぶ濡れ。
手掛かりにする木も岩も濡れているので、グローブもびしょびしょ、
手が冷たい。

姥ケ岩屋を過ぎても天候は回復せず。

完全に諦めました。

左巻き大桧に一瞥を投げ、なんとも落胆な気持ちで進みます。
そー言えば七本杉もどっかで見たよーな気が。

晴れていれば素敵な景色なんだろーなー。

ここは…、

桃平より前だったっけ?後だったっけ?
ガスが効果的な演出をしてて、今回数少ない「わー素敵」てなった場所。
僕の写真じゃ全然だなー(汗)
尾根の北側に出ると風が強く冷たく、体を冷やします。
暗い冷たい道のりを進んでいくと、

渡渉。
いっこ目の渡渉箇所を通過したって事は、七ツ渡シも近いかな、

そろそろ終盤だなー、晴れなかったなー。
この時点で永田岳への登頂もすっかり諦めてました。
だって寒いし、山頂の辺りは風びゅーびゅーだろうし、
もうこれ以上寒いところ行きたくないし、
ガスが出てたら去年の二の舞は目に見えてるし、
なにより疲れたんだ、色んな意味で。

七ツ渡シ到着。
幻想的でとても綺麗、上流は平らな岩床で、まるで水が流れてないかの様。
渡渉も問題なく出来、あとは鹿之沢小屋目指すのみ。
永田集落の嶽参りは中止になったし、
前日の天候だと永田岳側から下って来る人もいなそうだし、
貸し切りかなー、と期待を膨らませ歩き、

木道が現れると鹿之沢小屋が近い証。
そうして、辿り着いた鹿之沢小屋は貸し切りとはいかずでした。
そこには、溌剌とした若者グループ3人がいらっしゃって、
二、三言葉を交わしたのですが、
なにかの調査で滞在しているようでした。
優しい青年達で「まだ空いてますよー」と同宿を勧められましたが、
なにか独りになりたくて、花山歩道側へ沢を越えたテン場でテント泊。

テント変えました。
テントに潜り込んだのが14:30。
想定より1時間ほど早い、7時間ちょいの道のりでした。

テントに入ったらまずゴハン。
行動食をちょっと食べたくらいで、お宿のお弁当すら口を付けてなかった。

どーん。
お宿のお弁当、すごく美味しかったです。
これにまるちゃんの赤いきつね。
三岳のお湯割り。
いよいよ寒くなったので、温かいものが染みてありがたい。
食べるもの食べて、16:00過ぎ、テントから顔を出してみると、

写真じゃ分かり難いですが、
ちょっと晴れてるじゃない…。
整列した雲々の狭間に垣間見える青いそら、
それらがゆっくりと流れてく。
山頂はきっと気持ち良い筈。
このタイミングで着いていたら、登ってたかな、登れたかもな。
今はお酒も飲んでるし、これからGO!は無いわ。
途方も無い、遣り切れなさと言うかなんと言うか、
切なさに包まれた瞬間でした。

あとは、ぼーっとして18:30には寝ました。
テン場には、沢からの冷気が冷たく流れ込んできて、
寝袋はモンベルの#3を持って行ったのですが、全然スペック不足で、
頭から寝袋に突っ込んでないと、寒さで眠れませんでした。

つづく。
  


Posted by なおさく at 23:37Comments(0)●屋久島2017永田歩道