2015年05月29日
屋久島2015⑥
鯛之川渡しを無事通過、
その後は乃木尾根に出るまで、
高低差にして300m程の登りが続きます。

道は依然険しくワイルド。

ですが、
朝の森は空気がとっても清々しくて、気持ちが良く、
足取りも軽いです。

苔むした岩や、渡渉箇所を流れる水がまた綺麗で、
足が止まります。

んで、ワイルドな登りを小一時間ほど、
行く先の視界が開け、樹林帯をひょっこり抜け出すと・・・、

ぱーん!と景色が開けます。
どうやら乃木尾根に出たようです。

鬱蒼とした樹林帯から抜け至ったそこは、
白く、立ち枯れた様な木々が並ぶ、独創的な風景が広がっていました。

ここから道は乃木岳ピークを巻く様にグっと西に折れ、
淀川登山口まで抜ける、尾之間歩道の終盤へと移ります。
これまでの登山道とは様相が一遍に変わり、
空の散歩を楽しんでいるかの様な道が続きます。

「空の散歩」と言うのも、
この、白く立ち枯れた木々に否応なく目を奪われてしまうので、
ずっと頭上を、空を見上げながら歩いていたからかも知れません。

枯存木、白骨樹と呼ばれているこれらの木々ですが、

まるで、朝陽に照らされた今この時だけ、
生命を与えられたかの様に、


空に向かって思い思いに、幹や枝を伸ばす姿は、


その呼ばれ方とは裏腹に、力強さに溢れていました。
そして北側の景色が開ける所からは、

石塚山、太忠岳の山容が伺えてもー楽し過ぎます。
目を奪われる景色が続々飛び込んでくる、最高の尾根歩きでした。

で、道はまた樹林帯に突入。

これ以降の登山道の風景は、
木々や苔の感じなど、奥岳の縦走で見る景色に似てきます。

切り株更新。
植生が変わったのか、杉が多く目に付く様になった気が。

相変わらずの倒木を超え、
緩やかなアップダウンを交えてだらだらと続く道を行きます。

乃木尾根を過ぎた辺りから淀川登山口まで、
登って下って登って下って、
高度は殆ど変らず、ひたすら西へ。
あー、長い。
そうして、
乃木尾根から2時間弱ほど歩いたところに、

ドーン!とその巨体を見せつけるひときわ大きな杉、
尾之間大杉とご対面。
見上げるとなかなかの迫力で息をのむ、
と同時に、
淀川登山口すぐ近くにあるこの杉を見てるって事は、
尾之間歩道の終わりが近い事を知り、
ホッとする様な嬉しいような寂しい様な、
なんか色々入り混じった感情、気分に。
そして本当にすぐ、数分ほどで、
人の話し声が聞こえてきて、

続いていた樹林が途切れ、
先には、淀川登山口が垣間見えて来ました。
ああ…、
長かった尾之間歩道も、あとほんの数歩で終わってしまう。
するっと呆気なく抜け出て、

淀川登山口。
道路一本挟んで、
淀川登山口と尾之間歩道入口は対面しています。
去年の秋、白谷雲水峡から宮之浦岳を経て、
淀川登山口に立っていた自分は、
雨の影響で鯛之川の渡渉が困難と判断して、入る事を諦めた尾之間歩道、
その入口の標識を、悔しい思いで見つめていました。
入れない尾之間歩道入口の写真を撮るのもなんかしゃくだからと、
やっぱやーめた、って、
構えたカメラのシャッターを切らずに下ろし、
紀元杉バス停までとぼとぼ歩き始めた当時の自分。
ですが、今は、
清々しい達成感と大きな嬉しさを持って、
あの時撮らなかった尾之間歩道入口を、

パチリんこ。
おわり。
※2015_10_14追記
屋久島2015⑦へ、つづく。
その後は乃木尾根に出るまで、
高低差にして300m程の登りが続きます。
道は依然険しくワイルド。
ですが、
朝の森は空気がとっても清々しくて、気持ちが良く、
足取りも軽いです。
苔むした岩や、渡渉箇所を流れる水がまた綺麗で、
足が止まります。
んで、ワイルドな登りを小一時間ほど、
行く先の視界が開け、樹林帯をひょっこり抜け出すと・・・、
ぱーん!と景色が開けます。
どうやら乃木尾根に出たようです。
鬱蒼とした樹林帯から抜け至ったそこは、
白く、立ち枯れた様な木々が並ぶ、独創的な風景が広がっていました。
ここから道は乃木岳ピークを巻く様にグっと西に折れ、
淀川登山口まで抜ける、尾之間歩道の終盤へと移ります。
これまでの登山道とは様相が一遍に変わり、
空の散歩を楽しんでいるかの様な道が続きます。
「空の散歩」と言うのも、
この、白く立ち枯れた木々に否応なく目を奪われてしまうので、
ずっと頭上を、空を見上げながら歩いていたからかも知れません。
枯存木、白骨樹と呼ばれているこれらの木々ですが、
まるで、朝陽に照らされた今この時だけ、
生命を与えられたかの様に、
空に向かって思い思いに、幹や枝を伸ばす姿は、
その呼ばれ方とは裏腹に、力強さに溢れていました。
そして北側の景色が開ける所からは、
石塚山、太忠岳の山容が伺えてもー楽し過ぎます。
目を奪われる景色が続々飛び込んでくる、最高の尾根歩きでした。
で、道はまた樹林帯に突入。
これ以降の登山道の風景は、
木々や苔の感じなど、奥岳の縦走で見る景色に似てきます。
切り株更新。
植生が変わったのか、杉が多く目に付く様になった気が。
相変わらずの倒木を超え、
緩やかなアップダウンを交えてだらだらと続く道を行きます。
乃木尾根を過ぎた辺りから淀川登山口まで、
登って下って登って下って、
高度は殆ど変らず、ひたすら西へ。
あー、長い。
そうして、
乃木尾根から2時間弱ほど歩いたところに、
ドーン!とその巨体を見せつけるひときわ大きな杉、
尾之間大杉とご対面。
見上げるとなかなかの迫力で息をのむ、
と同時に、
淀川登山口すぐ近くにあるこの杉を見てるって事は、
尾之間歩道の終わりが近い事を知り、
ホッとする様な嬉しいような寂しい様な、
なんか色々入り混じった感情、気分に。
そして本当にすぐ、数分ほどで、
人の話し声が聞こえてきて、
続いていた樹林が途切れ、
先には、淀川登山口が垣間見えて来ました。
ああ…、
長かった尾之間歩道も、あとほんの数歩で終わってしまう。
するっと呆気なく抜け出て、
淀川登山口。
道路一本挟んで、
淀川登山口と尾之間歩道入口は対面しています。
去年の秋、白谷雲水峡から宮之浦岳を経て、
淀川登山口に立っていた自分は、
雨の影響で鯛之川の渡渉が困難と判断して、入る事を諦めた尾之間歩道、
その入口の標識を、悔しい思いで見つめていました。
入れない尾之間歩道入口の写真を撮るのもなんかしゃくだからと、
やっぱやーめた、って、
構えたカメラのシャッターを切らずに下ろし、
紀元杉バス停までとぼとぼ歩き始めた当時の自分。
ですが、今は、
清々しい達成感と大きな嬉しさを持って、
あの時撮らなかった尾之間歩道入口を、
パチリんこ。
おわり。
※2015_10_14追記
屋久島2015⑦へ、つづく。