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Posted by naturum at

2015年10月27日

屋久島2015partⅡ②

番屋峯キャンプ場を後にし
バスに揺られることおよそ40分、

10:00、ヤクスギランド到着。
3年前、太忠岳を登る際にも訪れたヤクスギランド。
その時は150分コースを蛇紋杉まで辿り太忠岳登山道へ入ったのですが、
今回はより短い時間で花之江河歩道入り口に到着する為、
ランド出口より入って順路を逆に進みます。
案内図順路の一番左端、三根杉の手前からが花之江河歩道への入り口です。
協力金300円を受付で支払い出口より入る旨を伝え、

ヤクスギランド入場。
ヤクスギランドの標高は1000m、今日の目的地である石塚小屋は1600m。
単純標高差は600mだけど、地形図を見る限り、そう楽に辿り着けそうも無く、
長くて険し道のりのスタート。

なのですが、
そんな緊張感を忘れてしまうくらい、
やっぱりヤクスギランドの景観は素晴らしくうっとり。

これは仏陀杉。
直に見ると迫力迫の存在感。

沢津橋。
この吊り橋からの景色はとても綺麗。

見下ろせる荒川の清流が美しいのと、大きな花崗岩の迫力に息をのみます。

苔ふかふか。

ヤクスギランドをエンジョイしつつ歩くこと30分弱、

花之江河歩道入り口に到着。
一旦、ザックを下ろしてすぐ先の三根杉を鑑賞し、

いよいよ花之江河歩道へ。
尾之間歩道に続いて、まだ屋久島の歩道二つ目な自分、
不安と期待が入り混じり、やっぱり最初はドキドキです。

最初は恐る恐る。

道迷いの事例などもネットにあがっていたので、
果たして自分に歩けるのか、一抹の不安がありましたが、
短い間隔で随所に付けられたピンクテープが、そんな不安を吹き飛ばしてくれました。
数は尾之間歩道のそれより格段に多く、テープ自体もまだ新しさがのこっていて、
恐らく、ここ何年かのうちに取り付けられたのでしょう。
お陰様です、感謝です。

そして道は、思わず目を奪われる巨木が立ち並び、

それはそれは素晴らしい、魅惑の森を成していました。

二本のモミの巨木が作る、天然のゲート。

頭上は木々が多い茂っているのですが、
時折その合間から見える青空、お天気が良くて日差しが気持ちいいー。

枯存木もこの迫力。

優しい日差しが降り注ぐ森。

うっとり感嘆しつつ歩くこと1時間半、
屋久島の歩道には珍しく、整備された木段の道が現れました。
「あ、来たなー」と思ったらやはり、

すぐ先には大和杉への分岐が。
花之江河歩道を歩く際にとても楽しみしていたのが、この大和杉を見る事。

わくわくしつつ分岐を下ってゆきます。

標高1260mの森の奥にその身を構える大和杉は、
樹高34.9m、胸高周囲10.2m、樹齢3,000年~4,000年。
縄文杉に次ぐ屋久島第2の巨樹。

ですが、そんな数字のデータなんてどうでもよくなるほど、
目の前にした大和杉の存在は圧倒的も圧倒的。

空に向かってスラリと伸びた幹は高く、美しく。

他の屋久杉と異なり、淡い茶色をした木肌には深い皺が刻まれ、
生きた長い年月の様々を物語っている様で、荘厳さを漂わせていました。

他に登山者もおらず、独り占め鑑賞。
この、大木との対面を、
静かにゆっくりと、心ゆくまで愉しんだのでした。

つづく。  


Posted by なおさく at 10:38Comments(0)●屋久島2015花之江河歩道

2015年10月23日

屋久島2015partⅡ①

と、言う訳で、10月11日、

屋久島再上陸。
歩くのはもちろん花之江河歩道、唯一のピークは黒味岳。

今回も2泊3日の屋久島滞在。
一日目、安房港着、キャンプ場IN。
二日目、ヤクスギランドから花之江河歩道を歩き石塚小屋へ。
三日目、石塚小屋より花之江河を経て黒味岳へ、淀川登山口へ下山。
初日は諸事情で17:30安房着のトッピー、
最終日は13:30安房発のトッピー、
短めの滞在時間しか取れなかったけど、この計画通り歩けたら大満足だ。

予定より15分遅れて、17:45。
安房港に下船。

屋久島に夕方到着するのは初めて、

夕焼けに染まった安房の風景が出迎えてくれました。

この日することはキャンプ場にチェックインするだけ、
安房港周辺でキャンプ場って言ったら番屋峯キャンプ場
港から徒歩5分の好立地。
「屋久どん」ってうどんメインのレストランと併設されているらしい。
早速向かいます。

キャンプ場までの道中、と言うか港から出てすぐ、

ショッピングセンターばんちゃんで食料諸々の買い出し。
このばんちゃん、元々はAコープで、
ネット等ではAコープと表記されているのを見かけますが、
現在はご覧の通りばんちゃんです。

ばんちゃんで買い物を済ませた頃には日も落ち、
夜道となった海沿いの道を数分も歩くと、

屋久どん到着。

敷地に入るとレストランの入口が。
当然キャンプ場の受付もここから入って行います。
場違いな雰囲気に一瞬たじろぐも、お店のスタッフが丁寧に応対してくれました。



無事、設営も完了。
自分の他には単独と思われるテントが2張り。
暗くて見えないのですが、海が近いこのサイト、
波の音だけが絶えず響き、概ね静かな夜。

せっかくなので噂の屋久どんを食べに行ってみました。

うどんとチキン南蛮ミニ丼がセットになったのをチョイス。
ミニ丼は各種ありました。
九州のうどんよりもコシがしっかりしてて、鯖節のお出汁が美味しかったです。


あとはする事も無いので三岳呑んでしっぽり。
たまにテントから這い出し、星空を満喫。

程なく消灯。
横になって目を閉じていると、聞こえてきたのはヤクシカの嘶き。
ああ、屋久島に来ているんだなー、
って言う実感に嬉しくなりつつ、
眠りへ。

朝。
テントから出てみると、

夜は見えなかった海がバーンと広がってて気持ち良い景色!

綺麗な朝焼け、一気に高まるわくわく感。

朝食を済ませ、

モーニングコーヒーはテント横のベンチとテーブルで。
インスタントだけど格別。

さて、この日乗るヤクスギランド行きのバスは安房から9:20発車。
時間はまだまだあるので、キャンプ場をぶらぶら。

海近いなー、下りれるかなー。
と思ったら、

波打ち際まで下りれました。
朝の空気も清々しくて、絶えず鳴り続ける波の音。
自然の風景が素晴らしくてやっぱり屋久島はいいなー、海もいいなー。

朝の空気を満喫したら撤収開始、

パッキング完了。
番屋峯キャンプ場を後にし、バス停へ向かいます。

安房の集落を歩いていると、

(ズーム)
普通に太忠岳の天柱石が見えます。

今回で7回目の屋久島、見知った安房の道を歩き、

バス停に到着。
が、まだ発車1時間前。
気が逸ってるのかジッとしてられなくて、早々にバス停に向かってしまっていました(汗)
ザックを下ろしてぶらぶら。

今日もかもがわの前には、猫ちゃんが気持ち良さそうに。

1時間後、到着したバスに乗り込みヤクスギランドへ。

つづく
  


2015年10月18日

屋久島2015⑦

少し遡って、今年のゴールデンウイーク、屋久島の話し。
下山後からの道中記。

5月5日、午前9時半ごろ、
尾之間歩道を登り切り、淀川登山口に至った自分、
計画当初の予定ではこの後、黒味岳に登り石塚小屋泊、
翌日、花之江河歩道を歩きヤクスギランドへ下山、
の予定だったのですが、雨で日程がズレ込み、淀川登山口に居る今この日が屋久島最終日。
花之江河歩道は完全に諦め、せめて黒味岳をピストンして帰ろうかどーか思案していました。

が、結果、
尾之間歩道でもーお腹いっぱいになっちゃった、って理由で下山することに決定。
帰りの最終のトッピーは夕方だし、それまで島内をぶらぶらして時間を潰そうかと。

そうと決めたら、10:40に紀元杉から出ているバスに乗り込むべく、
いそいそ登山口トイレに併設されている更衣室で着替え、

徒歩20分程のバス停へ。

暖かい木漏れ日のなか、荷物を下ろし地べたにあぐら、
他数名のトレッカー達とともにバスを待ち、到着したバスに乗り込み安房へ。
くねくねとした道を下るバスはたびたび揺れるのですが、それが心地良く、うつらうつら。
程なく、安房バス停、
下車。

まず向かったのは、

バス停のすぐ近くにあるレストランかもがわ
2010年に初めて訪れて以来、屋久島に来るたび行こう行こうと思っていたのですが、
なかなか機会に恵まれ無く、念願の2回目の入店。

オーダーは唐揚げ定食(前々日にも味徳で唐揚げ定食食べたのですが(汗))
ボリュームいっぱいでお馴染みなかもがわの定食、ランチですが、
それもさらっと平らげ、お腹も満ちて完全にゆるゆるモード。
次に向かったのはかもがわから歩いてすぐ、

泊酒店。安房で三岳を買うのはいつもココ。
感じが良くて優しそうなお母さんが応対してくれます。
で、奥さんへのお土産の三岳をゲット。

さて、トッピーまでの時間はまだまだあるので、次は楠川温泉へ行くことに。
なんせ二日前に屋久島来て以来お風呂入って無いので。
再びバスに乗り込み、

揺られること20分ほど、

楠川で下車。
楠川歩道入口の目の前、いつかはココから楠川歩道も歩いてみたいなー。
などと、呑気な事を思いながらも、実はこの時気付いていました・・・、
楠川温泉に行くには「楠川」で下車するのでは無く、
このいっこ前のバス停、「湯之河 」で下車しないといけないことに。

通り過ぎてから気付いた(^^;)

と、言う訳でバス一区間分徒歩で後戻り。

とほほ。
まー、時間はあるしのんびり行きましょーかー、と気を取り直し歩いていると、

海。

とても綺麗。

海岸に下りて、うっとり。
ざぶーん、ざぶーんと波の音が心地よく。

やー、バス降り損ねて良い景色を味わえた。
屋久島は山も良いけど海も良かった。
と、気分良く再び歩きはじめて程なく、

楠川温泉の入口、
木々のアプローチを抜け、

到着。
この建物から想像される通りのこじんまりとした浴槽ですが、
浸かると大変気持ち良く、山行の疲れをどっぷりと癒してくれます。
この楠川温泉もかもがわ同様2010年に訪れて以来2度目、やっとまた来れた。

温泉にも浸かってきれいさっぱり。
後は宮之浦で時間潰して港からトッピーに乗って帰るだけ。
三たびバスに乗り込み、宮之浦へ。

10分足らずで、観光センターの前で下車。
お土産コーナーをぶらぶら物色、
結局、買ったのは奥さんへのお土産の三岳キーホルダーとたんかんジュースのみ。
この辺りでする事も尽きて時間を持て余す様に。
周辺を徘徊の後、近くのベンチに腰を下ろし、
ぼけーっとたんかんジュースを飲んでみたのですが、

これが美味しくてびっくり、もう一回買いに走りお土産にしました。

そんなこんなしてやっとこさ乗船開始時間。



続々と乗り込む人達に交じり、独り乗り込み着席。

出港。
離れて行く港と屋久島の風景を横目に、
今回の山行を振り返ってみると、
それはそれは感動に満ち溢れた、素晴らしい体験で、
とても思い出深いものとなりました。
やっぱり屋久島は超絶おもしろいとこです。

そして、今回予定しながらも歩けなかった花之江河歩道もいつか是非、歩いてみたい。
次は花之江河歩道、そして黒味岳。
下り推奨と言われる尾之間歩道だけど、登ってみたらすごい楽しかったので、
どうせなら花之江河歩道も登りで歩いてみよう。
そんな決意を固め、帰路に就くのでした。

屋久島2015partⅡへ、つづく。  


Posted by なおさく at 12:42Comments(2)●屋久島2015島内観光

2015年05月29日

屋久島2015⑥

鯛之川渡しを無事通過
その後は乃木尾根に出るまで、
高低差にして300m程の登りが続きます。

道は依然険しくワイルド。

ですが、
朝の森は空気がとっても清々しくて、気持ちが良く、
足取りも軽いです。

苔むした岩や、渡渉箇所を流れる水がまた綺麗で、
足が止まります。

んで、ワイルドな登りを小一時間ほど、
行く先の視界が開け、樹林帯をひょっこり抜け出すと・・・、

ぱーん!と景色が開けます。
どうやら乃木尾根に出たようです。

鬱蒼とした樹林帯から抜け至ったそこは、
白く、立ち枯れた様な木々が並ぶ、独創的な風景が広がっていました。

ここから道は乃木岳ピークを巻く様にグっと西に折れ、
淀川登山口まで抜ける、尾之間歩道の終盤へと移ります。
これまでの登山道とは様相が一遍に変わり、
空の散歩を楽しんでいるかの様な道が続きます。

「空の散歩」と言うのも、
この、白く立ち枯れた木々に否応なく目を奪われてしまうので、
ずっと頭上を、空を見上げながら歩いていたからかも知れません。

枯存木、白骨樹と呼ばれているこれらの木々ですが、

まるで、朝陽に照らされた今この時だけ、
生命を与えられたかの様に、



空に向かって思い思いに、幹や枝を伸ばす姿は、



その呼ばれ方とは裏腹に、力強さに溢れていました。

そして北側の景色が開ける所からは、

石塚山、太忠岳の山容が伺えてもー楽し過ぎます。
目を奪われる景色が続々飛び込んでくる、最高の尾根歩きでした。

で、道はまた樹林帯に突入。

これ以降の登山道の風景は、
木々や苔の感じなど、奥岳の縦走で見る景色に似てきます。

切り株更新。
植生が変わったのか、杉が多く目に付く様になった気が。

相変わらずの倒木を超え、
緩やかなアップダウンを交えてだらだらと続く道を行きます。

乃木尾根を過ぎた辺りから淀川登山口まで、
登って下って登って下って、
高度は殆ど変らず、ひたすら西へ。
あー、長い。
そうして、
乃木尾根から2時間弱ほど歩いたところに、

ドーン!とその巨体を見せつけるひときわ大きな杉、
尾之間大杉とご対面。
見上げるとなかなかの迫力で息をのむ、
と同時に、
淀川登山口すぐ近くにあるこの杉を見てるって事は、
尾之間歩道の終わりが近い事を知り、
ホッとする様な嬉しいような寂しい様な、
なんか色々入り混じった感情、気分に。

そして本当にすぐ、数分ほどで、
人の話し声が聞こえてきて、

続いていた樹林が途切れ、
先には、淀川登山口が垣間見えて来ました。
ああ…、
長かった尾之間歩道も、あとほんの数歩で終わってしまう。

するっと呆気なく抜け出て、

淀川登山口。

道路一本挟んで、
淀川登山口と尾之間歩道入口は対面しています。
去年の秋、白谷雲水峡から宮之浦岳を経て、
淀川登山口に立っていた自分は、
雨の影響で鯛之川の渡渉が困難と判断して、入る事を諦めた尾之間歩道、
その入口の標識を、悔しい思いで見つめていました。
入れない尾之間歩道入口の写真を撮るのもなんかしゃくだからと、
やっぱやーめた、って、
構えたカメラのシャッターを切らずに下ろし、
紀元杉バス停までとぼとぼ歩き始めた当時の自分。
ですが、今は、
清々しい達成感と大きな嬉しさを持って、
あの時撮らなかった尾之間歩道入口を、

パチリんこ。

おわり。

※2015_10_14追記
屋久島2015⑦へ、つづく。  


Posted by なおさく at 19:17Comments(0)●屋久島2015尾之間歩道